生命情報コースの研究分野

知識科学 - 生命情報からの知識発見に関する研究

生命に関するデータは多岐にわたり、年々増大の一途を辿っています。これらを組み合わせ、データマイニングや機械学習などのアルゴリズムを適用することにより、生命に関する新しい知識を発見したり、既存の知識を用いた高精度な予測を可能にすることを目指しています。これに加えて、データベース検索法や生物医学文献から知識を引き出す研究なども行っています。

遺伝子工学 - 変異導入による遺伝子の機能解析

DNA組み換え技術により、環境汚染物質分解遺伝子や耐病遺伝子などの有用遺伝子の純化やクローニングが確立されてきました。さらに、これら遺伝子に突然変異を人為的に導入するなど遺伝子工学の技術を駆使して、汚染物質分解能が減少する遺伝子や、分解能が増す遺伝子などを創りだし、遺伝子配列において機能に重要な部位の同定などを行っています。

ゲノム科学 - DNA塩基修飾の網羅的解析手法の開発

ヒトの全DNA配列決定後の重大な研究として、DNA配列に付加された化学修飾の全容を明らかにする研究が挙げられます。この研究が進むことで、癌を始めとした様々な病気の診断や一卵性双生児などのDNA配列が同一な個体間における性質の違い(指紋の違いなど)の解明に繋がるものと期待されています。そこで、ヒトのDNAに付加された化学修飾を解析するための基盤システムを遺伝子工学と情報工学の双方の技術を駆使して構築しています。

人工知能 - 植物環境情報を知らせる知的インターフェースの開発

植物の各状態を顔の一部に対応させ、オンラインでその状態値に応じて大きさ・形・色を変化させて顔を構成しディスプレイ装置上に動的に出力させることにより、一目で植物の各状態が判るようにさせます。例えば、水が不足しているときには痩せ衰えた顔にします。温度が高いときには顔を赤く染めます。また、映っている顔は相手の目を追いますので、人工知能を用いたコミュニケーション機能を付けて癒し効果を狙います。